複数ウェブサイトのGoogle Analyticsの解析データをひとつにまとめて、欲しかったデータを効率的に取得!クロスドメイントラッキングの設定方法
最終更新日:2015/08/28
こんにちは、藤田です。
Google Analyticsをもっと使いこなすための情報です。
WEBマーケティングの仕事をしていて
こんな要望をいだいたことありませんか?
複数のウェブサイトを回遊する仕組みだったり、
集客サイトとコンバージョンするサイトが別の仕組みだったり
・・・そんな複数のウェブサイトを運営していると、
通常のGoogle Analyticsではサイト間の遷移があるだけで
ユーザーの行動情報がブツ切りになってしまい、
コンバージョン率が高い参照元や検索キーワードを知ることができません。
そんなお悩みも簡単に解決できるんです。
今回は、複数のウェブサイトをひとつのウェブサイトに見立てて
Google Analyticsの解析データをまとめてくれる機能
「クロスドメイントラッキングコード」の設定方法について解説してみました。
アナリティクスのアカウントに新しいプロパティを作成
まず最初に「アナリティクス設定」でプロパティの作成をします。
発行された「トラッキングコード」の編集
続けて、トラッキングコードの編集を行います。
複数サイト管理用の「クロスドメイントラッキングコード」というものは
Google Analyticsから発行されるわけではありません。
デフォルトで発行されるトラッキングコードを自分で少し編集して
編集したトラッキングコードを各サイトに設置します。
発行されるデフォルトのトラッキングコード(サンプル)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 |
<script> (function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){ (i[r].q=i[r].q||[]).push(arguments)},i[r].l=1*new Date();a=s.createElement(o), m=s.getElementsByTagName(o)[0];a.async=1;a.src=g;m.parentNode.insertBefore(a,m) })(window,document,'script','//www.google-analytics.com/analytics.js','ga'); ga('create', 'UA-********-*', 'auto'); ga('send', 'pageview'); </script> |
デフォルトのトラッキングコードをこんな感じに変更します。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 |
<script> (function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){ (i[r].q=i[r].q||[]).push(arguments)},i[r].l=1*new Date();a=s.createElement(o), m=s.getElementsByTagName(o)[0];a.async=1;a.src=g;m.parentNode.insertBefore(a,m) })(window,document,'script','//www.google-analytics.com/analytics.js','ga'); ga('create', 'UA-********-*', 'auto', {'allowLinker': true}); ga('require', 'linker'); ga('require', 'linkid', 'linkid.js'); ga('require', 'displayfeatures'); ga('linker:autoLink', ['サイトAのドメイン名', 'サイトBのドメイン名'] ); ga('send', 'pageview'); </script> |
ひとつ11行目の表記に注意点があります。
最終的にサイトA、サイトB、サイトCの3サイトそれぞれに
上記の編集したトラッキングコードを設置するのですが
ドメイン名の表記のところは自サイトのドメイン名以外に変更して設置してください。
たとえば各サイトのURLが以下の場合の変更内容
サイトAのURL http://blog.example.com
サイトBのURL http://www.example.com
サイトCのURL https://store.example.com
サイトAに設置する場合
1 |
ga('linker:autoLink', ['example.com', 'store.example.com'] ); |
サイトBに設置する場合
1 |
ga('linker:autoLink', ['blog.example.com', 'store.example.com'] ); |
サイトCに設置する場合
1 |
ga('linker:autoLink', ['blog.example.com', 'example.com'] ); |
「参照元除外リスト」の追加
まだやることがあります。
「参照元除外リスト」を開き
トラッキングコードを設置するドメイン名をすべて追加します。
今回の例だと以下の3ドメインを追加します。
blog.example.com
example.com
store.example.com
「フィルタ」情報の追加
最後に「フィルタ」情報を追加します。
「新しいフィルタ」をクリックし
「フィルタの種類」で「カスタム」の「詳細」を選択します。
フィールドA -> 引用A 「ホスト名」に
1 |
(.*) |
フィールドB -> 引用B 「リクエストURI」にも同様に
1 |
(.*) |
出力先 -> 構成 「リクエストURI」に
1 |
$A1$B1 |
最後に「保存」をクリックします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回説明したトラッキングコードを設置することで
関連する複数のサイトを、ひとつのサイトに見立てて
アクセスデータを管理・確認できるようになります。
たったそれだけで集客からコンバージョンまで
いままで見えなかったユーザーの流れを分析できるので
サイトの強みや弱みがより明確になると思います。
最後に復習になりますが
「クロスドメイントラッキングコード」は
以下の4ステップで設置することができます。
1.プロパティの作成
2.トラッキングコードの編集
3.参照元除外リストの追加
4.フィルタの追加
すぐにでも設置してみてください。
実は今回の作業で、通常のトラッキングコードとクロスドメイントラッキンコードという
複数のトラッキングコードの共存を試してみました。
次の記事で更新する予定なので、そちらも併せて参考にしてみてください。